数学A 場合の数と確率

ベン図

集合あるいは事象を表すベン図は次の形が基本である.
AとBが排反の場合,AがBの部分集合である場合は,それぞれ次のように書くとわかりやすい.
排反 A⊂B

これを,このように書かないといけないと誤解している生徒が多い.
しかし,ベン図を書く段階では,排反かあるいは一方が部分集合になっているかわからないことが多い. むしろわからない方が一般的である.

例: あるクラスの生徒について次の集合を考える.
A:さそり座の人
B:血液型がO型の人
クラスによって,排反であったり一方が部分集合になったりいずれでもなかったりする.

例: さいころを2つ振るとき出た目に関する次の事象を考える.
A:目の和が奇数
B:目の積が偶数
A⊂B であるがすべての生徒が瞬間的にわかることではないだろう.

このような場合,基本形のベン図を書いて,AとBの関係が判明したところで,要素がない部分があったら 「空」または「×」を書き入れる.
排反 A⊂B

この書き方をすると次の関係がよくわかる.
AとBが排反 ⇔ A∩B=空
A⊂B ⇔ A∩Bc=空
A=B ⇔ A∩Bc=AcB=空